赤本

全国標準積算資料(土質調査・地質調査)に関するQ & A

第IV編 探査・計測・試験

(CBR試験 試料の採取方法による数量(人件費)の違い)
「室内CBR試験用試料採取」の歩掛表には、「乱さない土の採取」(現状土採取)と「締め固める土の採取」(変状土採取)の2種類がありますが、それぞれの人件費の違いはなぜですか。

2015年12月24日更新

「乱さない土の採取」は、地盤工学会で定めるところのブロックサンプリングの押切り式での採取(この場合の容器はCBRモールドとなる)に相当します。
一方、「締め固める土の採取」は、スコップ等で乱れてもよい状態で試料を採取し袋詰めします。
それぞれの採取による人件費の違いは、作業の方法・手間のかけ方の違いによるものといえます。

「室内CBR試験用試料採取」の歩掛表には、採取地点の舗装の掘削費や復旧費は含まれていますか?
(第Ⅳ編 4-5-3-2節 「室内CBR試験用試料採取」歩掛表)

2015年12月24日更新

本歩掛表には、舗装の掘削や復旧の費用は含まれていません。あくまでも試験用試料の採取のみを対象とした歩掛となっております。
舗装の掘削や復旧が必要な場合は、本積算資料の第Ⅲ編(2-8章埋設物事前確認および復旧)の歩掛表を参照し積算してください。

PS検層(漂遊型)の積算歩掛は、測定間隔が1m毎となっています。2m毎の測定間隔で調査する場合、積算はどのように行えばよいでしょうか。

2014年05月26日更新

PS検層(漂遊型)は、計器の構造上、1m毎の測定間隔となります。1m以外の測定間隔は特殊なケースとなるため、積算歩掛や歩掛補正は用意しておりません。

(補正係数の考え方)
特に小規模(または大規模)な探査や計測の業務について積算をする予定です。歩掛補正表を用いて積算する際、この補正表を見ますと、計画数量に該当する数量区分が設けられていません。
このような場合、補正係数はどのように設定すればよいでしょうか。

2015年12月24日更新

歩掛補正表で設けた数量区分は、調査に必要な最低限のコストをベースとし、数量増加による能率向上補正(単価低減)を考慮した考え方で設定しております。

仮に、計画する調査の数量が極端に少なく、歩掛補正表の数量区分で示した最小区分よりも少ない数量となる場合は、最小区分の補正係数kを用いて積算してください(補正係数式を用いて計画数量でもって、補正係数を算出しない)。

反対に調査の規模が大きく、歩掛補正表の数量区分で示した最大区分よりも多い数量となる場合は、補正係数式を用いて積算補正kを算出の上、積算してください。

土質試験、岩石試験の歩掛に計上されている職種区分(試験員A、B、C)の人件費は、どのように考えればよいのでしょうか。

2013年09月12日更新

試験員A、B、Cの人件費の考え方は、次の通りとなります。

試験員A → 地質調査技師相当
試験員B → 主任地質調査員相当
試験員C → 地質調査員相当

物理探査や物理検層などの歩掛補正について、この補正式で積算した際の金額の取り扱い方(考え方)を教えてください。

2013年09月12日更新

基本的な考え方を次の例でご説明します。

○弾性波探査 観測費 標準歩掛(1kmあたり)の積算金額を100とし、計画数量を500mとした場合:

→ 数量500mの補正係数(0.78)×標準歩掛金額(100)=78(500m分の観測費)
(注)積算金額78をさらに、500m/1kmの割合で補正するのは誤りです(事例多し)。

○PS検層 解析費 標準歩掛(100mあたり)の積算金額を100とし、計画数量を200mとした場合:

→ 数量200mの補正係数(1.76)×標準歩掛金額(100)=176(200m分の解析費)

※歩掛補正は、調査に必要な最低限のコストをベースに、数量の増加による能率向上・単価低減を考慮したものとなっています。